日焼け止めはハワイで禁止?サンゴ礁への影響と使える日焼け止めについて

ハワイで日焼け止め禁止 日焼け止めの基礎知識

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日差しの強いビーチのイメージがあるハワイ。そんなハワイで、日焼け止めが禁止されるというニュースを聞いたことはありますでしょうか?

厳密には「特定の成分を含む日焼け止めの販売・流通禁止」なのですが、ハワイに行く人ならぜひ知っておきたいポイントです。

今回は、ハワイにおける日焼け止め販売禁止の詳細と、ハワイで使える日焼け止めについて解説していきます。

ハワイで日焼け止め禁止法案が成立、2021年から施行へ

2018年7月、ハワイ州で「日焼け止め禁止法案」というものが成立しました。これは多くの日焼け止めに含まれているとある成分が出回ることを防ぐためのもので、該当成分が含まれている日焼け止めの流通・販売が2021年以降禁止されます。

これが、「ハワイで日焼け止め禁止!?」として広まったわけですね。

(CNN) 米ハワイ州のデービッド・イゲ知事は3日、サンゴ礁への有害性が指摘される成分を含んだ日焼け止めを禁止する法案に署名して成立させた。2021年1月1日から施行する。こうした法律が米国で制定されるのは初めて。

引用元:CNN.co.jp : ハワイの日焼け止め規制法が成立、サンゴ礁に有害な成分を禁止

ハワイ州議会のページでも、以下のように書かれています。

Beginning January 1, 2021, bans the sale, offer of sale, or distribution in the State of any sunscreen that contains oxybenzone or octinoxate, or both, without a prescription issued by a licensed healthcare provider to preserve marine ecosystems. (CD1)

引用元:Hawaii State Legislature

英語ですが、後述する「オキシベンゾン」「オクチノキサート」という成分を含んだ日焼け止めの販売および流通が2021年1月1日より禁止されることが明言されています。

“without a prescription issued by a licensed healthcare provider”とあるので、免許を持った医療関係者から処方された場合にはその限りでないようですね。

禁止成分は「オキシベンゾン」「オクチノキサート」

化学物質イメージ

今回の法案で流通・販売が禁止される成分は、「オキシベンゾン(oxybenzone)」「オクチノキサート(octinoxate)」の2種類。多くの日焼け止め商品に含まれている成分ですが、いずれも紫外線吸収剤と呼ばれるものです。

紫外線吸収剤と言えば、紫外線を熱エネルギーなどに変換して発散させ、肌内部へ到達するのを防いでくれる成分として知られていますが、肌が弱い人は刺激を感じることも。

この刺激を避けたい人のために、紫外線吸収剤ではなく紫外線散乱剤というものを使用した「ノンケミカル」と呼ばれる日焼け止めが、日本でも最近数多く出てきています。

以下のページで詳しく書いていますので、併せて参考にしてみてください。

関連記事 肌に優しいノンケミカルの日焼け止め5選!日常使いからメンズ向けまで

法案成立背景は「サンゴ礁への影響」

サンゴ礁

なぜオキシベンゾンとオクチノキサートの2種類が禁止されることになったのかと言うと、これらの成分はハワイの海に生息するサンゴ礁にとって有害だからです。

ハワイでは多くの海水浴客が日焼け止めを塗ってビーチで泳いでいますが、この成分が海に流れ出し、サンゴ礁へ深刻な被害を与えているというのです。

下記も英語ですが、CNNの記事で以下のように伝えられています。

A study by Haereticus Environmental Laboratory, a nonprofit scientific organization, found the chemicals cause bleaching, deformities, DNA damage and ultimately death in coral when they’re washed off beachgoers or discharged into wastewater treatment plants and deposited into bodies of water.

引用元:Hawaii bans sunscreens that harm coral reefs – CNN

ざっくりですが、非営利科学団体であるHaereticus Environmental Laboratory(HEL)の研究によって、ビーチへ行く人から流れ出るなどした化学物質がサンゴの漂白・変形・DNA損傷・死滅を引き起こしていることが判明したと書かれています。

こうした背景があり、サンゴ礁にとって有害な物質を含んだ日焼け止めが禁止されるに至ったのですね。

ハワイでの日焼け止めが全般的に禁止されるわけではない

既に述べた通り、今回の法案では「オキシベンゾン・オクチノキサートを含む日焼け止めの販売や流通」が禁止されるだけなので、既にそういった日焼け止めを持っていた場合の使用は禁止されていません。

また、日本からハワイに渡航する際に、これらの成分が含まれた日焼け止めを持ち込むことも禁止されていません。

つまり現状、「普段使っている日焼け止めをハワイに持って行って使う」ということはできるのです。

ただ、郷に入っては郷に従えと言いますし、自然環境への影響を考えるとこれらの成分を含まないものを使用するのがハワイでは良さそうですね。

ハワイでも安心!サンゴ礁にやさしい成分の日焼け止めは?

ハワイでの日焼け止め

前述の通り、オキシベンゾンとオクチノキサートは紫外線吸収剤なので、紫外線吸収剤が使われていないノンケミカルの日焼け止めは基本的に今回の法案に引っかかりません。

また、紫外線吸収剤でも、オキシベンゾン・オクチノキサートでなければ使えます。

例えば以下記事で紹介している日焼け止めは、ハワイでも問題なく使用できるでしょう。

関連記事 肌に優しいノンケミカルの日焼け止め5選!日常使いからメンズ向けまで

ハワイ現地で購入する場合、リーフセーフのマークを目印に

今回の法案はすべての日焼け止めの販売を禁止するものではありませんので、もちろんハワイ現地で日焼け止めを購入することも可能です。

2021年頃には、「リーフセーフ」と呼ばれるオキシベンゾンとオクチノキサートを含まない日焼け止めが店舗に多数並んでいることでしょう。

ちなみに日焼け止めがリーフセーフであるかどうかは、「REEF SAFE」マークの有無で判別できます(下記は一例)。

リーフセーフのマーク

画像引用元:Kokua Sun Care公式サイト

成分にくまなく目を通してオキシベンゾンとオクチノキサートが入っていないか探すのは大変なので、このマークの存在はありがたいですね。

まとめ

ハワイに行く予定がない人などは特に、この日焼け止め禁止法案について知らなかったということも多いのではないでしょうか。

環境保護のためなので後々撤回されることもなさそうですし、場合によっては今後ほかの地域でも同様の法案が成立することもあるかもしれませんね。

自然環境を守るため、今からリーフセーフの日焼け止めで自分に合うものを探しておいても良いでしょう。

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